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【神奈川】矢野雅大(遊びでまちづくりする準備室)

バンド活動をやめボーネルンドの社員に転職、その後まちづくりに関心が向き、遊びをど真ん中にして、まちづくりを実現したいと活動している矢野さんにインタビュー。

プロフィール

矢野雅大
遊びでまちづくりする準備室代表。
神奈川県茅ケ崎市在住。 1977年千葉県浦安市生まれ。20代まで音楽活動に明け暮れ、サブカル・アングラ街道まっしぐらに。急遽、パンク音楽から幼児教育に目覚め、あそび環境を創造する会社㈱ボーネルンドを経て、現在は、まちづくり会社に複数参画中。非営利法人『GOKIGEN Nippon』事務局メンバーとして、地域への旅企画&体験型次世代育成プログラムの開発実践など、遊び・教育/ローカル/ソーシャルな視点でまちづくり活動に取り組み中。

バンド活動からボーネルンドに転職

生まれは浦安市で、20代の頃は都内で『ハズレッシヴ』というパンクバンドで音楽活動を続けていた矢野さん、ニューヨーク系のパンクが好きで、自身でレーベルを作りたかったそうだ。即興で演奏するスタイルでギターやボーカルなど様々なパートをやった。20代後半にはバンドから離れ、ボーネルンドに転職をする。表現することが好きで、これまでのパンクのような世界観とは違うピュアで教育的なことをやってみようと思ったそうだ。

ボーネルンドは1981年にデンマークで誕生した会社で、子どもの育成に必要な「あそび」の遊具と環境を提供している。由来はデンマーク語の「børne(子ども)」と「lund(森)」に由来するそうだ。日本国内でも大型商業施設などで見かけることもある。長さ12 メートルの巨大トランポリン「エアトラック」や、360℃回転するサイバーホイールなど、運動大国デンマークの最新体育理論に基づいて開発された運動遊具を導入していて子どもたちに人気の施設だ。あそび道具や環境の展示・販売を各所で行い、あそび場づくりの実績が全国3万か所程あり、ハード面だけでなく、子どもと遊ぶプレイリーダーの創出も特徴のひとつで、社会や企業、親にむけて、「遊びの重要さ」を学術的に伝えていた。

40代でまちづくりに関心が向く

10年くらい子どもたちと接する仕事をしてきて、子どもの居場所について考えるようになってきた。ボーネルンド自体、あそび場のインフラを広げていきたいとい考えていた会社で、産学官とも連携してやっていたので、まちづくりを通じて子どもたちの居場所、遊び場を教育現場や商業施設以外でもっと作るべきじゃないかと思った。しかしなかなか、まちづくりというテーマで子どもを中心にした企画が見つからない。

ある日見つけた求人広告で、品川を拠点にしてる株式会社 花咲か爺さんズの募集を見つけた。ちょうど創業まもない頃で事業を拡大していく様が面白そうだと感じた。現場に近いところに戻りたいという気持ちもあったのと、まちづくりのニッチなところに、子どもの遊び場を持ち込めると思い転職を決めた。

品川や長野で「まち」の授業

品川の港南地区は全国で2番目に生徒数が多い小学校があり、地域の人が授業で教える取り組みも行っている。夏の特別講座写真 自分たちの住む「街」について考える授業内容を実施。 小学校の地域でまちづくりを事業にしていることで、お声がけが掛かり実現した。

品川駅からリニアで、長野県飯田市とつながるという縁で、まちと観光をテーマに、リニアモーターのまちづくちに授業をやった。長野県南信州に位置する松川町では、仕事のご縁があって 生産者や南信州地域の方々と繋がりをもつようになり、プライベートでもよく遊びに行った。 所有する森の竹をきって、流しそうめんを子どもたちと体験したこともある。

松戸の古民家で遊びを通じたコミュニティ運営

2021年4月、千葉県松戸市にあるレンタルスペースの古民家「隠居屋 In Kyo-ya」で、『あそびの家』というイベント企画を計画していたが、コロナ禍の緊急事態宣言によって延期を余儀なくされてしまう。大正時代に建てられた風情ある趣の建物で、曜日制のカフェやイベントが開かれているスペースを使い、”大人も子どもも遊びましょ”を合言葉に、様々なプロの表現者が集って一緒に遊ぶという企画だった。

「目的を持たないあそび場」。やることが決まっている遊びは、義務。自身で能動的に活動できることが、本当の「遊び」の姿勢であり、生きる学びにもつながっていく。 様々な得意技をもった市民先生やアーティストなどによる、まちの主役が変わる、「子どもを中心とした多世代の居場所づくり」を遊びを通して実践するというものだ。異年齢や多世代が交わり、同空間に滞在することで相互に関心を持ち、プレイリーダーと呼ばれる仕掛け人や、見本となる素材(アーティストや地域プレイヤー、道具)、 見守る人(親や多世代ボランティア)が子どもと同じ時間・空間で一緒に過ごす、 地域の日常となる「みんなの遊びの家」だ。

こうした企画は、社会実験として位置づけで、教育がまちのなかで目立ってない。この活動をいずれはNPO法人化にしたいと考えている。アートと遊び。大人や市民先生も巻き込んでいきたい。また最近は、『GOKIGEN Nippon』という活動にも参加していて、人口が少ない村を旅して、創作活動をやってる。まちの祭を一緒に運営しながら舞台や遊びの企画を担っている。

まちづくりに遊びを持ち込みたい

現在は神奈川県茅ヶ崎に住んでいて、地域のまちづくりにも参加していて、そこに遊びを持ち込んでいきたい。デンマークの子ども教育に影響を受け、前職ではプレイリーダーというポジションも実践したが、親でも、保育士でもない自分が子供の味方になる。食う、寝る、遊ぶが子どもの仕事なので、その良いガイド役になりたい。

地元で参加しているコミュニティ農園「EdiblePark茅ヶ崎」 では、地域の繋がりを感じ、潤しい気持ちにさせてくれる場所で、 約800坪のスペースに多種多目な野菜をつくっている。 富士山も見えるロケーションだ。 月に1回満月ナイトといって、飲み会していて楽しい。

これからどうしていきたい

遊びをど真ん中にして、まちづくりを実現というビジョンを掲げ、野原や道、公園など区分けされず、自分や子どもがやりたいことができる場所を地域社会で実現したい。最近子どもたちは、外遊びをしなくなった。外遊びをしながら、葉っぱが揺れるのを感じたり、虫が飛ぶ様子を見たり、目を動かすことが多いのだが、家の中でゲームやスマートフォンなど見ていて動作が鈍くなってきている。コミュニケーションや共同作業がなくなっていて、子どもの自殺も多い。みんな一人で抱えてしまい、家族や学校だけの場所に限られ、閉鎖的になっている。まちにはお節介の人の介在が必要だと思う。

パッションポイント

畑、コミュニティ農園

チケット(私のできること、得意なこと)

・一緒に遊びます

※チケットをお願いする時、『ソーシャルタウンガイド』を見たと連絡するとスムーズです。
※コンタクトはSNSのメッセンジャーから連絡をお願いします。

お気に入りの場所(ホーム)

大磯プリンスホテル
神奈川県中郡大磯町国府本郷546
公式サイト

お気に入りの場所(アウェイ)

サンフランシスコ

南信州

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つながり

岩澤哲野(omusubi不動産)

・北原太志郎(GOKIGEN Nippon)

・石井光(EdiblePark茅ヶ崎)

※つながりは、紹介したキーパーソンとのつながり、または今後インタビュー予定の方です。

取材後記

岩澤さんからの紹介。インタビューするまでは詳しい事が分からなかったのですが、バンドの話やボーネルンドの話などを聞いて、いまの活動に納得感がありました。なかなか子ども目線でまちを見ることもないので、活動内容はすごく興味深かったです。(野田)

インタビュー・野田国広(編集部)
グリーンドリンクス川崎のオーガナイザーをはじめ、かわさき新聞などのWEBメディア運営、シェアオフィスのコミュニティマネージャーなどを勤める。福岡市出身、川崎市在住。
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