車両基地を望むツインタワー
JR東日本が、東京都品川区で計画する「大井町駅周辺広町地区開発」事業の工事に本格着手する。同社の社宅跡地と品川区の区有地を合わせた敷地面積約3ヘクタールの土地に、オフィスや商業施設などで構成する総延べ約26万平方メートルの複合施設を整備する。再開発事業に合わせて同駅の改良工事も行う。JR東日本によると、施工は竹中工務店を予定し、近く正式契約する。4月に本体工事に着手し、2025年度末の完成を予定する。
計画地は広町2、大井町1(敷地面積約2万9400平方メートル)。JR線と東急電鉄の大井町駅の北西に位置する「A-1地区」の施設は地下3階地上26階建て延べ約25万平方メートル。高さ約115メートルを想定する。ビル内は▽オフィス(延べ約12・4万平方メートル)▽商業(約1万9700平方メートル)▽ホテル(285室)▽賃貸住宅(290戸)▽駐車場(369台)-が入る。
道路を隔てて隣接する「A-2地区」には地下2階地上2階建て延べ約9100平方メートルの施設を整備。延べ1100平方メートルの商業施設と駐車場(106台)を配置する。設計はJR東日本建築設計。事業費などは未定。7日に東京都内で会見したJR東日本の深澤祐二社長は「年間130億円の収益を得たい」とコメントしている。
再開発事業と並行し、大井町駅東口駅舎も改良する。開発街区に直結する改札や出口の新設、コンコースの拡張などを行う。区と連携して駅前広場(約4600平方メートル)も整備する。災害時には約3000人の帰宅困難者を受け入れられるようにする。